和魂欧才

和魂欧才

「日本の精神性」を言語化する


日欧伝統文化交流プロジェクト
説明会開催のお知らせ
2024年6月16日@東京日本橋

ご挨拶

日本伝統事業に携わるみなさま、はじめまして。

東京官学支援機構 理事を務める水嶋 崇博です。私はオランダを拠点に、欧州で日本美学を普及する活動を2023年4月からしております。

私には3つの活動軸があります。

一つ目は当会の母体であり私が理事を務める東京官学支援機構の「国と共に、人文知を守る」という大義のもとにおける活動。

二つ目は、日欧伝統文化交流会議という活動。5月19日には、とあるシークレット説明会を日本橋にて開催いたしました。

日本伝統工芸業界におけるひとかどの方々にお集まりいただき、これからの伝統工芸業界、欧州への普及というテーマをもとに様々なお話をさせていただきました。

このお手紙は、私の三つ目の活動、東京美学倶楽部 欧州支部に関してです。

が、当会の話をさせていただく前に、これを書くにいたった背景をお伝えさせていただきます。

日本政府の
伝統工芸プロモーション

ベルギーのブリュッセルに本拠地を置くEU日本政府代表団がイニシアチブを取り、日本の伝統工芸を売り込む動きが本格化してきています。

これまでも経済産業省主導のもと、日本を売り込む動きがありましたが、今回は「伝統工芸」にフォーカスし、国を挙げた取り組みになります。

一方で、国が仕組みを作れば売れるのかといったら、そんな甘い世界ではありません。

実際、いろいろリサーチをしましたが、海外挑戦で成功した事例を聞いたことがありません。

あっても、日経閥の伝統工芸だけがヨイショされている感が否めません。

とある三代続く老舗の経営者さまは、「うまく行ったという話を聞いたことがない、あるんだったら教えてほしい」と仰っているくらいです。

いずれにせよ日本の伝統工芸は海の向こう側にでていくことが必須なのは確か。このあたりの国の支援体制は整っています。

さらに上記記事から、欧州における環境はさらに整っていくでしょう。つまり「やるなら今」ということです。

となると壁として立ちはだかるのは、色々ある中でもやはり「日本」について外国の人に語れる術を持っていない、ということでしょう。

そもそも日本語と英語を始めとする欧州語は、文法からしてまったく異なります。

「始めに言葉ありき」。異なる文法で、同じ世界をまったく違うように見ています。さらに宗教や民族、地政学の違いと挙げだしたら切りがありません。

東京美学倶楽部 欧州支部は、こういった違いを浮き彫りにすることで、「欧州人に伝わる日本美学の言語化」を追求しております。

東京美学倶楽部 欧州支部とは

いかに日本の人文知を欧州にフィットさせるかについて研究しています。

日本の精神性は日本語を扱う日本人であるなら、誰にも内在しているものです。が、それがコアに宿りすぎているため、異国の人にうまく伝えることができません。

二元論をベースにする西洋的価値観の中で、非二元論的な日本の価値構造はうまく伝わりません。そして、これが欧州におけるプロモーションで大きな問題となります。

欧州という明文化、言語化が重要な土地では「あうん」や「わびさび」は通用しない。つまりしっかりと概念化して、伝わるように工夫していく必要があります。

そして、この言語化の壁を突破することで、欧州への扉が大きく開かれます。なぜなら現代世界はあきらかに西洋的価値の限界に直面しているからです。

そして後述しますが、欧州人の中にはそういった西洋知の限界に気づき、日本知の可能性に気が付いていらっしゃる方が確かに存在します

そういった方々にちゃんと体系的に日本の価値、日本美学を伝えることができれば、新しい可能性の扉が拓かれます。

当会がご提供しているのは、そのための体系的な学びとその体得です。

そして会員さま(研究員)と共に、いかに日本の人文知を欧州で広めていけるかについて話し合い、実践する場を設けています。

欧州に向けてご活動していきたい日本の伝統工芸事業の方々には、だからこそ提供できる価値があり、ぜひとも当会の扉を叩いていただきたいと思っております。それだけの自信があるからです。

欧州の中の「日本」

日本には世界に誇る精神性があります。その代表例は禅と武士道です。

禅はZENとして、武士道はBUSHIDOとして、国際語として定着しています。

禅はインド中国のものであるという向きもありますが、ZENは日本語読みです。禅は日本で最高水準にまで高まったと言えるでしょう。

ちなみに私が住むオランダのマンション向かいにはShokunin Coffeeという焙煎屋があります。オーナーはオランダ人です。

このように欧州には、ニッチですが確かな「日本」の熱感があります。

【ニッチ+確かな熱感】

これをもってすれば、しっかり商売が成り立ちます。あとはどうマーケティングするか、そこだけです。

ヨーロッパに住んでいて感じるのは、明らかに確かな日本熱が存在するということです。

欧州の日本マニア

欧州における日本マニアは二つに大別されます。

一つはアニメ漫画という大衆文化における日本マニア。

もう一つは武士道や禅といった伝統的な日本マニア。

特徴として、後者には社会の上澄み層が多いこと。経営者やエリート、エスタブリッシュメントクラス。購買力がある人たち。

中にはリタイア時に事業売却して得たお金で、弓道場を建ててしまった元経営者のオランダ人がいらっしゃいます。

https://www.kyorenkan.nl/

また、築100年の旧小学校校舎を買い取り、日本の伝統文化施設を建ててしまったオランダ人ご夫妻もいます。

日本から資財を輸入し、宮大工を招聘。が、この宮大工の労働が労働法に抵触していると労働局に指摘され、約1000万円(6万ユーロ)の罰金を課せられます。

が、ご夫妻は逆に国を相手に裁判を起こし、3年の法廷闘争の末に勝訴します。

施設の名前は「Shofukan」(松風館)。

下の動画は、そのご夫妻のインタビュー動画の予告編です。こちらの全編は説明会で流します。

こういった方々が共通して仰るのは、ビジネスという社会的死と隣会わせの状況に置かれた時、武士道に勝る教えがヨーロッパにはなかったということです。

日本知とは究極の答えであり、西洋知へのアンチテーゼだったのです。

武士道を始めとする日本の伝統美学は、このように異境の地にしっかりと根を下ろしています。

この需要に対して、日本側がいまひとつ応えられていない。ここがボトルネックになっています。

欧州で日本美学を研究し、広める当会だからこそご提供可能なソリューションがあります。

異彩を放つ日本の伝統工芸

実際、日本の伝統工芸には西洋工芸にはない異質性があります。

純化されきった感、突き抜けた感、浮揚した感、超自然感…。

理屈では説明できないなんとも言えない特殊性が宿っています。それは数学的な世界観がベースの西洋人には「なにか得たいのしれないもの」として伝わっているように思います。

実際、欧州に住んでいて分かるのは、「日本」の立ち位置は、かなり特殊であるということ。欧州人には神秘的に映っているということです。

では、どうしてそこまで違って映るのか。

哲学的に分析するなら、やはり人文知の在り方の違いではないでしょうか。以下は、ノートの走り描き的なものをしたためてみました。

西洋知と比較して、あきらかに日本知で際立っているのは、自然との「対話」の在り方ではないでしょうか。

日本の方が自然との距離が近い、逆に西洋は理性(アカデミズム)を介在させる。

日本知には体系化された座学はない。実践ありきである。そして、工芸単体だけでは成立せず、生活様式の美しい在り方の追求に捧げるためのものである。

この生活様式の在り方を追求したもの、西洋的にいうなら「美学」が、茶道、華道、書道、そして武士道といった「道」である。

そしてこれらを統合したのが宗教であり、それは向こう側の世界に繋がるための方法。いわゆる彼岸の世界、桃源境、真美真実の宿る世界。超自然。

が、この「向こう側」で西洋と日本では大きな違いが生じます。そして、ここからが当会の最大の唯一無二性になります。

日本知」の体系化

基本的に国は資本主義が進めば進むほど、不用なものが排除されていきます。そうすると真っ先に割を食うのは文化的なものです。

少し前まで、文化とは放っておいても存続するものだと思っていました。が、それは違うということが分かりました。

一人でも多くの人が自国の文化に向き合い、そして主体的に取り組んでいく。そうしないと文化は滅びます。

これは、多民族国家であるオランダで悟ったことです。

では、どうやって文化を存続していくのか?

いまのボーダーレスな世界では、ずばり言語化です。または体系化。あうんやわびさびでは済ませず、しっかりと言語で伝えること。

そのためには、自国の文化に対する知的認知力(メタ認知力)も重要になってきます。

ここが衰退すると文化そのものが崩壊します。例えば、去年起きた東京藝術大学のピアノ撤去はその象徴と言って良いのではないでしょうか。

覚悟をもって主体的に「日本の伝統」について向き合い、学び、言語化する術を体得していく。そのための場を、東京美学倶楽部 欧州支部で設けさせていただきます。

2024年6月16日@東京日本橋

来る6月16日に東京日本橋、「江戸切子の店 華硝」のお店を借りさせていただき、セミナーを開催いたします。

テーマは「日本知の言語化」について。

これは精神論やスピリチュアルではなく、哲学、さらにいうと美学の話になります。

さらに、欧州における日本熱をはじめとした状況についてもお伝えさせていただきます。

みなさまの目の色を変えられるような内容をお届けいたします。ぜひふるってご参加いただければと思っております。

つきましては、以下をご確認の上ご登録フォームよりお申し込みください。

みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

説明会概要


日時:2024年6月16日(日)13時〜15時

定員:30名

場所:東京 日本橋 江戸切子の店 華硝

内容(予定):

・欧州における「日本」最新情報
・日本人は海外の「日本」を誤解している
・伝統工芸の海外展開がほぼ失敗する最大の原因
・「覚悟」の美学
・空の閑数(日本美学の方程式)

ゲストスピーカー
東京官学支援機構 本部長 山本雄一郎 氏

日本の人文知を守る大義の下、さまざまな支援活動、データベース構築、研究プロジェクトを展開。

また、近年は支援から貢献へとアウフヘーベンさせ、新しい活動を展開中。

配布資料:日欧伝統文化交流白書 (PDF) 175ページ

参加費:3,000円
※説明会当日、会場にてお支払いください。

お申し込み締切:6月13日 (木)

ご登録フォーム


よくあるご質問

日本の伝統事業にご従事されているすべての方です。その中でも特に生産者、研究者、情報発信者、海外事業者の方が対象になります。

日本知についてのレクチャーが主になります。そこで比較文化論的アプローチの可能性などをデモンストレーションさせていただきます。

今回のイベントに関しては、リアル説明会の形式のみのお届けになります。

今後オンラインでの開催も予定しております。そちらの告知をご希望の方は、https://tokyo-aesthetic.eu/ からご登録ください。優先的にご案内いたします。

はい、あります。7月に実施予定のオンライン特別講義をオファーさせていただきます。

こちらは当会年会費制サロンの「序章」にあたります。

主宰者

水嶋 崇博

東京官学支援機構 理事
東京美学倶楽部 欧州支部 主宰
日欧伝統文化交流会議 主宰

豪州国立ウーロンゴン大学 人文学科哲学科卒
米国マサチューセッツ大学アマースト校 交換留学

オランダ王国在住
南アフリカ生まれ、京都育ち
弓道二段、空手初段

顧問

山本 雄一郎

東京官学支援機構 本部長
株式会社山本研究所 代表取締役

慶應義塾大学 文学部卒

思済宗 美禅院住職
比丘尼会主宰
禅文化研究所特別会員
六禅会会長
三田文学会会員

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